名もない二葉がこの場所に芽吹いて
光ある空に向けて謙虚に幹を伸ばし
いつの日にか揺るぎのない大きな木になっていた
春にはその枝に真紅の花をつけ
たくさんの微笑みを咲かせていた
夏にはさんさんと日の光を浴びて
また硬く根を伸ばす
僕たちはこの木の下に出会い生を育む
生きていく場所はずっとそう変わらない
紡いだ愛こそが大きな木を支えた
与えることだけではなく与えられるだけでもなく
こんなにも太い幹がその枝に花をつけ
秋にはその花が多くの実を結び
満ち足りた喜びを踊らせた
冬には葉が落ちて一面を仕切り
新たな種が息吹く
足元深く根ざしてきた絆は遥か時を超え
枯れることなく繋がってる永遠に
膨らんだ蕾が花へと開く時
変わらずにこの場所で出会おう
必ず春が来て枝には花がつき
満開の微笑みが咲いている
喜びの涙が地表を伝わって
花もまた咲き誇る
守りたい奇跡がそうここにある
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