つかみかけた熱い腕を
振りほどいて君は出て行く
僅かに震える白いガウンに
君の訴えた悲しみを見た
リングに向かう長い廊下で
何故だか急に君は立ち止まり
振り向き様に俺に
拳を見せて寂しそうに笑った
やがてリングと拍手の渦が
一人の男を飲み込んでいった
(you're king of kings)
立ち上がれ
もう一度その足で立ち上がれ
命の炎を燃やせ

君は遂に立ち上がった
血に染まった赤いマットに
僅かに開いた君の両目に光る
涙が何かを語った
獣のように挑戦者は襲いかかる
若い力で
やがて君は静かに倒れて堕ちた
疲れて眠るように
僅かばかりの意識の中で
君は何を考えたのか
(you're king of kings)
立たないで
もうそれで十分だ
狼よ彼を救いたまえ

ロッカールームのベンチで君は
切れた唇でそっと呟いた
(you're king of kings)
帰れる運だ
これでただの男に帰れる運だ
これで帰れる運だ
ライラライラライ